三題噺 その1

silikaです。思い付きで作った、三題噺になります。拙い物ですが、どうぞ

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三題噺 「宇宙」「ケーブル」「星」

 

あるところに一人の少年が居た。彼はいつも空を眺めていた。彼は望遠鏡を担ぎ夜な夜な家を抜 け出しては幼馴染と共に星を眺め、飽きもせず繰り返しこう言った。 「僕はいつか必ず宇宙飛行士になって星の元に行くんだ。」 幼馴染も飽きもせずこう言い続けた。 「それは名案だ。じゃあ僕はその星と星とを繋ぐケーブルを作って、行きやすくしよう。君が行っ た星全部つないだ大きな世界を作ろう。」 そして彼等はアルタイルに誓った。何時の日か星の元に行くことを。星と星とを結ぶことを。
それから10年たち彼等は20歳の青年になっていた。彼は宇宙飛行士になる為の訓練が終わり、こ れから初飛行を迎えていた。幼馴染は立派な設計士となり、設計したロケットの初めての有人飛 行を迎えていた。ロケットに燃料を入れるチューブと電池を充電する電纜は落とされた。 「第1管制塔よりパイロットへ。こちらの準備は整った。そちらの準備が整い次第連絡せよ。」 「パイロットより第1管制塔へ。オールグリーン。いつでもいけます。」 「それでは10分よりカウントを開始する。」 「600.......................................480......................................................... 360........................300....................................240..................210........................ 180...............150..................120...............90..................60」 「50......40......30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、 14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1 点火」
そら カウントが終わり、ブースターに火がつく。そしてロケットが宇宙へ飛び立つ。
彼は言った。
「宇宙は想像よりもとても広く大きく、そして美しい。」
「お父さん、あれがデネブだね。もっと近くで見てみたいな。」
彼の子供は言った。
彼は答えた。
「ああそうだな。でも今日はもう遅いから早く寝なさい。」
彼は子供を寝かしつけると彼は古くからの友人の元に向かった。
「なあ、僕達は星を繋げたかな。」
彼は懐かしむように幼馴染に聞く。
「さあね。でも君の子供達や僕の子供達は宇宙に心を馳せて、繋がってるよ。」
「そうだな。その気持ちが星と星とをつないで、宇宙になるのだろうね。」
end

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出来栄えは…うん。いいとも悪いとも言えない感じですが…。まあ、まあまあ。

それではまた、ノシ